2012年8月20日

wonderland in summer 15, LEGEND OF "TEKONA" / Ichikawa

M. ZUIKO DIGITAL ED 12-50mm F3.5-6.3 EZ
©HEAVENSTEPS

手児奈霊神堂(てこなれいしんどう)は、
千葉県市川市真間に所在する
伝説上の女性手児奈を祀る霊堂である。
手児奈霊堂とも称される。


 身なりはそまつだったが、とても美しい手児奈。
多くの男性から結婚を求められたが、
「私の心はいくつでも分けることはできます。
でも、私の体は一つしかありません。
もし、私が誰かのお嫁さんになれば、
ほかの人を不幸にしてしまいます」と悩み、
海に行く。

そのころ、日没になろうとしていた。

 「そうだ、あの太陽のように」と思って
海に身投げしてしまった。

この伝説から手児奈霊神堂が作られた。
(以上、Wikipedia)


手児奈は幾つもに分かれていました。

警官たちは最初、わたしたちに
手児奈を見せるのをためらっていましたが、
遅かれ早かれ身元を確認する必要があったので、
結局見せてくれました。

 
(中略)

 
二人とも着ていた服は手児奈の血で、
真っ赤になってしまいました。
あなたは突然、
手児奈の胴体の一部を持って、
走り出しました。
 
(中略)

時々、そんな生活に
くたくたになる時もある。

そんな時、
わたしは妻の後ろ姿に、
決して聞こえないように、
できるだけ小さな囁きで問いかけてみる。

「俺は何だろう?」
あなたは犠牲獣。

「何故、人は安心していられるのだろう?」
波動関数が収束するから。

「俺を苦しませるのは何?」
それは運命。でも、本当は違う。

「何故、人は希望を捨てられないのか?」
波動関数が発散するから。

「君は誰だろう?」
わたしは手児奈。

(©小林泰三「酔歩する男」)


Copyright © Sakura 2004


手児奈は瞳が緑色に輝きます